こちらは、該当品番パターン購入者様向け記事です。
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K012-OP15 縫製仕様書90-130
K012-OP15 縫製仕様書140-150
(工業用5歳 110サイズ着用)
印刷が必要な場合は
K012-OP15 手順書PDF
↑ コチラをクリック
カットソー縫製についての注意事項
↑ コチラの記事は参考までにお読みください。
【準備】
使用する生地は30℃程度のぬるま湯に10分ほど浸し、
陰干し後、軽くプレスでしわを整え、裁断をしてください。
この作業を省略することもできますが、洗濯後に、生地によっては大変縮む場合があり、
更に、タテとヨコの縮み方が均一ではないことのほうが多いので、イメージが随分変わってしまうというような場合もありますので、カットソーは特に生地洗いをすることを強くお勧めします。
【縫製】
カットソー部分=2本針4本糸オーバーロック使用、部分的に本縫いミシン使用。
布帛部分=本縫いミシンと縫い代始末に1本針3本糸オーバーロックを使用。
※解説では、カットソー(身頃)から組み立てます。
1、肩を縫う
前肩側にウーリースピンテープをかませながら左右肩線を縫う。
厚みを抑えたい場合は、透明のモビロンテープでも可能です。
透明モビロンを使用した縫製後↓
2、袖付け
肩線を後高(後身頃側に倒すと、縫い代分後身頃側が高くなるためそのような表現をします)
に倒し、袖ぐりを縫う。
※フレンチスリーブの場合は、
袖ぐりにロックをかけ1c折り返してステッチ止めしてください。
余裕があるので、本縫いミシンでも大丈夫です。
袖ぐりを始末してから、脇を接ぎます。
補強のため脇は(画像赤線箇所)
後高に返し縫いで縫い代をおさえておいてください。(※1)
3、袖下から、脇を続けて縫う。
まず先に袖口の始末をします。
袖口がリブなどの切替の仕様ではない場合は、袖口は細いため、
筒の状態では平2本針のミシンがかけられないためです。
矢印のように、左右とも袖口から裾側へ向かって縫います。
基本的に「上側から、裾側へ」というように、左右とも同じ方向へ統一して縫うほうが、
仕上がりがきれいです。
袖ぐりの縫い代が脇で重なりますが、縫い代を矢印のようにテレコに倒すと段差ができず、
ずれにくくもなり、縫いやすいです。
袖口の縫い代は、(※1)と同様で後高に返し縫いで縫い代をおさえておいてください。
4、衿付けの準備をします。
別布使用パーツの替位置を接ぐ際に2種類の方法をご紹介します。
どちらの方法でも構いません。
●画像上段は、本縫いミシンを使用し縫い代を割っています。
ミシンを変える手間がかかりますが、縫い代に段差が付かず均一です。
●画像下段は、ミシンは変えずに接ぎ、縫い代をテレコに倒して接ぎ目を合わせます。
ミシンを変えることなく進められますが、画像の通り、途中で縫い代が捻れるため、
多少、段差になりますが、かといって目立つほどでもありません。
5、衿付け
身頃が下になるようセットし、接ぎます。
身頃と衿の各ノッチ位置を合わせると、表地と別布とで距離が違うため、
この程度のたぶりが、表地にできます。
これを手でひっぱりながら、平らにした状態で縫います。
身頃までギュウギュウに引っ張るわけではなく、
短いほうの衿パーツが身頃衿ぐりと同じ寸法になる程度に引っ張ります。
下の画像はアイロンプレスを全くしていませんが、
自然に縫い代は身頃側に落ち着くので、特にステッチで止めなくても全く問題ありません。
本縫いミシンで衿ぐりにステッチを入れてしまうと、伸びが悪くなり、
着用の際にブチっと糸が切れたり、糸に負けて生地が切れたりします。
カバーステッチミシンや、ジグザグミシンでの「飾り要素」としてのステッチ以外は、
衿ぐりにステッチは入れないほうが無難です。
衿の接ぎ目のみ、肩線からあえて後身頃側にずらしています。
6、スカート部分のタックの中縫いをする。
※薄地を使用する場合は省略しても構いません。
ハリがあったり、厚手の生地の場合はックが落ち着くので入れたほうがいいです。
7、ポケット付け(袋布の周囲を袋縫いで仕上げる方法です)
前スカート側のポケット口に伸び止めテープを貼る↓
脇を接ぐ。ポケット口を縫い残し、縫い代は割ります↓
ポケット袋布の準備↓
袋布を返し前スカート側のポケット口縫い代に袋布を接ぐ↓
ポケット口表側にステッチを出さないデザインなので、内コバをかけます。
前脇の縫い代と、手前袋布にのみかけるステッチです。
後脇縫い代と向う袋布を接ぎます。
袋布の周囲を0.6c巾s.tを1周かけると、袋縫いができます。
ポケット口の上下は補強のため表から返し縫いをします。
■ヒント■
袋布の周りを袋縫いにしない場合は、
ポケット口に袋布を接ぎ→内コバを入れ→袋布周囲を2重縫い→周囲ロック始末
の手順です。
8、スカート裾の始末をする。
9、スカートウエストにギャザーを寄せます。
カットソーと布帛を接ぐ場合、布帛も伸縮しないと着られません。
ミシン環境により、いくつかの方法がありますので、ご紹介します。
(もしかしたら、手芸用品として他に便利グッズがあるかもしれませんが、
そういうものは全て把握できないため、割愛させていただきます。)
a:糸ゴムを使う
下糸としてボビンに巻きつけて使うゴムカタン糸です。
ボビンケース側の糸調子を、思い切って相当緩めないと糸ゴムは使えないので、
糸ゴム専用のボビンケースを用意しておくと便利です。
※ボビンケースの無い水平釜の家庭用ミシンでは、ゴムカタンは使えないかもしれません。
使えても、ギャザーが寄りすぎてしまう可能性があります。
端から0.5cのところでかけます。
b:透明モビロンを使う
ウーリースピンテープでは代用できませんのでご注意ください。
コチラはゴムなので、伸度が違います。
肩線で使用する場合は引っ張るのは厳禁ですが、ギャザーを寄せる場合は
「適度に」「均等に」引っ張りながらかけます。
c:細めのコールゴムを使う
縫い代に、本縫いミシンで細い(4コール程度)ゴムの中央をゴムを伸ばしながら縫っていきます。
いずれの方法もギャザーを寄せすぎてしまうと身頃側にもギャザーが寄ってしまい、
違ったデザインとなってしまいます。
布帛の縫製と違い、カットソーのほうが伸びるので、
スカート側をぴったり同じ寸法にギャザーを寄せる必要はなく、
逆にカットソー側の裾部分よりも小さくなってしまうほど、
スカート側にギャザーを寄せ過ぎてしまってもいけません。
少なすぎるかも、というくらいがちょうどいいです。
必ず試し縫いをしてください。
10、 身頃とスカートを接ぎ合せる
身頃裾がスカートへ被ってくる分があるので、先に身頃の裾線は出来上がり線で折っておきます。
スカートと、身頃を接ぎました↓
11、身頃の裾始末をする
被り分(スカートに重なる分)があるので、しつけなどをしてから
表から平2本針をかけます。
完成です。仕上げプレスはお好みでどうぞ。
・・・
私はカバーステッチミシンを所有していないので、
平2本針の始末の部分は全て裾引きで始末しています。
下の画像は手順11番カットソー部分の裾始末ですが、
手順10番で一度ロック始末がされているので、
メス無し(端をカットしない)で裾引き始末をしました。
カバーステッチミシンについては
長いこと、JUKIのMCS-900を購入しようかどうか迷っているにはいるのですが、
裾引きで不自由なくやれてしまっているので、なかなか購入するまでに至らないのです。
裾引き専用の押さえ(1.5~2千円程度だったような?)は必要ですが、
ロック+ニット糸で本縫い始末するよりよほど費用対効果が高いと思っています。
機種・ミシンのグレードなどによって、向き不向きもあるかもしれませんので、
「裾引きイイヨ」とは一概にはいえませんが。。
カバーステッチミシン購入を、断念せざるを得ないような状況の方は、
裾引きを試してみる価値は大いにあるのではないかと思います。
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K012-OP15 縫製仕様書90-130
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印刷が必要な場合は
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カットソー縫製についての注意事項
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【準備】
使用する生地は30℃程度のぬるま湯に10分ほど浸し、
陰干し後、軽くプレスでしわを整え、裁断をしてください。
この作業を省略することもできますが、洗濯後に、生地によっては大変縮む場合があり、
更に、タテとヨコの縮み方が均一ではないことのほうが多いので、イメージが随分変わってしまうというような場合もありますので、カットソーは特に生地洗いをすることを強くお勧めします。
【縫製】
カットソー部分=2本針4本糸オーバーロック使用、部分的に本縫いミシン使用。
布帛部分=本縫いミシンと縫い代始末に1本針3本糸オーバーロックを使用。
※解説では、カットソー(身頃)から組み立てます。
1、肩を縫う
前肩側にウーリースピンテープをかませながら左右肩線を縫う。
厚みを抑えたい場合は、透明のモビロンテープでも可能です。
透明モビロンを使用した縫製後↓
2、袖付け
肩線を後高(後身頃側に倒すと、縫い代分後身頃側が高くなるためそのような表現をします)
に倒し、袖ぐりを縫う。
※フレンチスリーブの場合は、
袖ぐりにロックをかけ1c折り返してステッチ止めしてください。
余裕があるので、本縫いミシンでも大丈夫です。
袖ぐりを始末してから、脇を接ぎます。
補強のため脇は(画像赤線箇所)
後高に返し縫いで縫い代をおさえておいてください。(※1)
3、袖下から、脇を続けて縫う。
まず先に袖口の始末をします。
袖口がリブなどの切替の仕様ではない場合は、袖口は細いため、
筒の状態では平2本針のミシンがかけられないためです。
矢印のように、左右とも袖口から裾側へ向かって縫います。
基本的に「上側から、裾側へ」というように、左右とも同じ方向へ統一して縫うほうが、
仕上がりがきれいです。
袖ぐりの縫い代が脇で重なりますが、縫い代を矢印のようにテレコに倒すと段差ができず、
ずれにくくもなり、縫いやすいです。
袖口の縫い代は、(※1)と同様で後高に返し縫いで縫い代をおさえておいてください。
4、衿付けの準備をします。
別布使用パーツの替位置を接ぐ際に2種類の方法をご紹介します。
どちらの方法でも構いません。
●画像上段は、本縫いミシンを使用し縫い代を割っています。
ミシンを変える手間がかかりますが、縫い代に段差が付かず均一です。
●画像下段は、ミシンは変えずに接ぎ、縫い代をテレコに倒して接ぎ目を合わせます。
ミシンを変えることなく進められますが、画像の通り、途中で縫い代が捻れるため、
多少、段差になりますが、かといって目立つほどでもありません。
5、衿付け
身頃が下になるようセットし、接ぎます。
身頃と衿の各ノッチ位置を合わせると、表地と別布とで距離が違うため、
この程度のたぶりが、表地にできます。
これを手でひっぱりながら、平らにした状態で縫います。
身頃までギュウギュウに引っ張るわけではなく、
短いほうの衿パーツが身頃衿ぐりと同じ寸法になる程度に引っ張ります。
下の画像はアイロンプレスを全くしていませんが、
自然に縫い代は身頃側に落ち着くので、特にステッチで止めなくても全く問題ありません。
本縫いミシンで衿ぐりにステッチを入れてしまうと、伸びが悪くなり、
着用の際にブチっと糸が切れたり、糸に負けて生地が切れたりします。
カバーステッチミシンや、ジグザグミシンでの「飾り要素」としてのステッチ以外は、
衿ぐりにステッチは入れないほうが無難です。
衿の接ぎ目のみ、肩線からあえて後身頃側にずらしています。
6、スカート部分のタックの中縫いをする。
※薄地を使用する場合は省略しても構いません。
ハリがあったり、厚手の生地の場合はックが落ち着くので入れたほうがいいです。
7、ポケット付け(袋布の周囲を袋縫いで仕上げる方法です)
前スカート側のポケット口に伸び止めテープを貼る↓
脇を接ぐ。ポケット口を縫い残し、縫い代は割ります↓
ポケット袋布の準備↓
袋布を返し前スカート側のポケット口縫い代に袋布を接ぐ↓
ポケット口表側にステッチを出さないデザインなので、内コバをかけます。
前脇の縫い代と、手前袋布にのみかけるステッチです。
後脇縫い代と向う袋布を接ぎます。
袋布の周囲を0.6c巾s.tを1周かけると、袋縫いができます。
ポケット口の上下は補強のため表から返し縫いをします。
■ヒント■
袋布の周りを袋縫いにしない場合は、
ポケット口に袋布を接ぎ→内コバを入れ→袋布周囲を2重縫い→周囲ロック始末
の手順です。
8、スカート裾の始末をする。
9、スカートウエストにギャザーを寄せます。
カットソーと布帛を接ぐ場合、布帛も伸縮しないと着られません。
ミシン環境により、いくつかの方法がありますので、ご紹介します。
(もしかしたら、手芸用品として他に便利グッズがあるかもしれませんが、
そういうものは全て把握できないため、割愛させていただきます。)
a:糸ゴムを使う
下糸としてボビンに巻きつけて使うゴムカタン糸です。
ボビンケース側の糸調子を、思い切って相当緩めないと糸ゴムは使えないので、
糸ゴム専用のボビンケースを用意しておくと便利です。
※ボビンケースの無い水平釜の家庭用ミシンでは、ゴムカタンは使えないかもしれません。
使えても、ギャザーが寄りすぎてしまう可能性があります。
端から0.5cのところでかけます。
b:透明モビロンを使う
ウーリースピンテープでは代用できませんのでご注意ください。
コチラはゴムなので、伸度が違います。
肩線で使用する場合は引っ張るのは厳禁ですが、ギャザーを寄せる場合は
「適度に」「均等に」引っ張りながらかけます。
c:細めのコールゴムを使う
縫い代に、本縫いミシンで細い(4コール程度)ゴムの中央をゴムを伸ばしながら縫っていきます。
いずれの方法もギャザーを寄せすぎてしまうと身頃側にもギャザーが寄ってしまい、
違ったデザインとなってしまいます。
布帛の縫製と違い、カットソーのほうが伸びるので、
スカート側をぴったり同じ寸法にギャザーを寄せる必要はなく、
逆にカットソー側の裾部分よりも小さくなってしまうほど、
スカート側にギャザーを寄せ過ぎてしまってもいけません。
少なすぎるかも、というくらいがちょうどいいです。
必ず試し縫いをしてください。
10、 身頃とスカートを接ぎ合せる
身頃裾がスカートへ被ってくる分があるので、先に身頃の裾線は出来上がり線で折っておきます。
スカートと、身頃を接ぎました↓
11、身頃の裾始末をする
被り分(スカートに重なる分)があるので、しつけなどをしてから
表から平2本針をかけます。
完成です。仕上げプレスはお好みでどうぞ。
・・・
私はカバーステッチミシンを所有していないので、
平2本針の始末の部分は全て裾引きで始末しています。
下の画像は手順11番カットソー部分の裾始末ですが、
手順10番で一度ロック始末がされているので、
メス無し(端をカットしない)で裾引き始末をしました。
カバーステッチミシンについては
長いこと、JUKIのMCS-900を購入しようかどうか迷っているにはいるのですが、
裾引きで不自由なくやれてしまっているので、なかなか購入するまでに至らないのです。
裾引き専用の押さえ(1.5~2千円程度だったような?)は必要ですが、
ロック+ニット糸で本縫い始末するよりよほど費用対効果が高いと思っています。
機種・ミシンのグレードなどによって、向き不向きもあるかもしれませんので、
「裾引きイイヨ」とは一概にはいえませんが。。
カバーステッチミシン購入を、断念せざるを得ないような状況の方は、
裾引きを試してみる価値は大いにあるのではないかと思います。